ニュージーランドのClub Rugbyは、選手でなくても体験できます。
週末の試合を見に行く。地域のクラブを訪ねる。自分でプレーする。あるいは、ボランティアとしてクラブを支える。
Club Rugbyは、実際にその場所へ行き、人と出会うことで、もっと面白く見えてくる世界です。
この記事では、ニュージーランドのClub Rugbyを体験する方法を、4つの入口から紹介します。
目次
CHAPTER 1|Club Rugbyは選手だけの世界ではない
2. 4つの入口から始めよう
CHAPTER 2|PLAY|自分でプレーする
3. プレーするという入口
CHAPTER 3|WATCH & VISIT|週末のClub Rugbyへ行く
5. まず試合を見に行ってみる
7. 有名クラブでなくてもいい
CHAPTER 4|VOLUNTEER|クラブを支える側へ
10. 支える側になると違う景色が見える
CHAPTER 5|「知る」から「体験する」へ
11. 入口はどこからでもいい
12. その場所へ行くと見えてくるもの
最後まで読めば、プレーする人だけではない、ニュージーランドのClub Rugbyを実際に体験するさまざまな入口が分かります。
CHAPTER 1|Club Rugbyは選手だけの世界ではない
1. クラブにはどんな人がいる?
ニュージーランドには、全国各地に450を超えるラグビークラブがあります。
NZ Rugby(NZR)によると、ラグビーシーズン中には全国で毎週5,000試合を超える試合が行われ、16万人を超える選手がプレーしています。
でも、地域のラグビーをつくっているのは選手だけではありません。
NZRによると、地域ラグビーには約1,600人のレフェリー、約13,000人のコーチに加え、2万人を超えるマネージャー、ボランティア、運営関係者が関わっています。
クラブの周りには、例えば次のような人たちがいます。
- 選手
- コーチ
- チームマネージャー
- レフェリー
- ボランティア
- 家族
- サポーター
- 週末の試合を見に来る地域の人たち
これまでの記事で見てきたように、ニュージーランドのラグビークラブは、単にチームをつくって試合をするだけの場所ではありません。
たくさんの人が、さまざまな形で関わっています。
だからClub Rugbyを体験するために、必ずしも選手になる必要はありません。
自分に合った入口から、その世界へ入っていけばいいのです。
2. 4つの入口から始めよう
この記事では、Club Rugbyを体験する方法を4つの入口に分けて見ていきます。
- PLAY|プレーする
地域のクラブに入り、自分自身が選手としてラグビーをする。 - WATCH|試合を見る
週末に地域のグラウンドへ行き、Club Rugbyを観戦する。 - VISIT|クラブへ行く
試合日や、クラブが案内しているオープンデー、イベントなどに足を運ぶ。 - VOLUNTEER|クラブを支える
チームやクラブの運営、イベントなど、さまざまな形でクラブに関わる。
どれが正しいということではありません。
まず試合を見るだけでもいい。
子どものラグビーをきっかけにクラブへ行くのでもいい。
自分でプレーしてみてもいい。
そして、そのうちクラブを手伝うようになるかもしれません。
Club Rugbyとの関係は、一つの形に決まっているわけではありません。
CHAPTER 2|PLAY|自分でプレーする
3. プレーするという入口
Club Rugbyの中へ入る最も直接的な方法の一つが、自分自身でプレーしてみることです。
例えば、
- 練習へ行く
- チームメイトと一緒に汗を流す
- 週末に試合をする
- 試合後に仲間と過ごす
- シーズンを通して同じチームでプレーする
外から試合を見ているだけでは分からなかったClub Rugbyの日常が、自分自身の経験になります。
そして、地域のClub Rugbyに参加するのは、トップレベルを目指す選手だけではありません。
地域やクラブによってカテゴリーやチーム構成は異なり、競技志向のチームだけでなく、年齢や経験、目的に応じたさまざまなチームがあります。
「ニュージーランドでラグビーをしてみたい」
そう思ったら、まず自分の地域にどんなクラブがあるのかを調べてみるところから始められます。
4. 最初はクラブへ連絡してみる
クラブに興味を持っても、いきなり「ここで1年間プレーする」と決める必要はありません。
最初は、
- 近くのクラブを探す
- クラブへ連絡する
- 自分のラグビー経験を伝える
- どのチームが合いそうか聞く
- 練習の見学や参加が可能か確認する
というところから始められます。
NZRも、クラブによってはシーズン前にオープンデーが行われ、チームメイトやコーチに会ったり、クラブの様子を見たりできると案内しています。
実際にその場所へ行けば、ウェブサイトだけでは分からないことが見えてきます。
- どんな人がいるのか
- どんな雰囲気なのか
- どのくらいのレベルなのか
- 自分がここで続けられそうか
CHAPTER 3|WATCH & VISIT|週末のClub Rugbyへ行く
5. まず試合を見に行ってみる
「Club Rugbyには興味がある。でも、自分でプレーするわけではない」
そんな人にとって、一番入りやすい方法の一つが、地域の試合を見に行くことです。
地域ラグビー協会では、Club Rugbyの試合日程や結果を公開しているところがあります。
例えばオークランドでは、Senior、Junior、School Rugbyそれぞれの試合日程・結果をAuckland Rugbyのウェブサイトから確認できます。
初めてなら、次のような順番で十分です。
- NZRのClub Finderなどで近くのクラブを探す
- 地域ラグビー協会やクラブのウェブサイトで試合日程を確認する
- 会場と開始時刻を確認する
- 週末にグラウンドへ行ってみる
大きなスタジアムで見るプロラグビーとは、景色が違います。
- 選手との距離が近い
- コーチや選手の声が聞こえる
- タッチラインの近くで家族や友人が応援している
- 同じ地域の人たちが週末のグラウンドに集まっている
ラグビーが「特別なイベント」ではなく、地域の週末の日常として存在している。
Club Rugbyのグラウンドへ行くと、そんなNZラグビーの一面が見えてきます。
6. クラブハウスにも注目してみよう
試合を見るときには、グラウンドだけでなく、その周りにも目を向けてみてください。
ニュージーランドのラグビークラブには、グラウンドのそばに「Clubrooms」(クラブハウス)と呼ばれる場所があります。
クラブハウスには、例えば、
- 過去のチーム写真
- ジャージ
- トロフィー
- クラブの歴史を伝える記念品
などが飾られていることがあります。
そこにあるものを眺めていると、そのクラブが積み重ねてきた時間や、何世代にもわたって関わってきた人たちの存在が見えてきます。
ただし、クラブハウスの利用方法や一般の人が入れる範囲は、クラブやイベントによって異なります。
初めて訪れる場合は、試合日や、クラブが案内しているオープンデー、地域イベントなどを利用するとよいでしょう。
7. 有名クラブでなくてもいい
初めてClub Rugbyを見に行くとき、有名なクラブを探したくなるかもしれません。
もちろん、それも一つの楽しみ方です。
All BlacksやSuper Rugbyの選手を輩出してきた歴史あるクラブもあります。
でも、Club Rugbyを体験するために、有名クラブへ行く必要はありません。
例えば、
- 自宅から一番近いクラブ
- 子どもが通っている学校の近くのクラブ
- いつも車で横を通っているグラウンド
そんな場所から始めてもいいのです。
むしろ、自分の生活圏にあるクラブへ行くことで、「この地域では、こうやってラグビーが続いているんだ」ということが見えてくるかもしれません。
Club Rugbyの面白さは、特別な場所だけにあるわけではありません。
CHAPTER 4|VOLUNTEER|クラブを支える側へ
8. Club Rugbyは多くの人に支えられている
週末に試合が行われていると、どうしても選手やコーチに目が向きます。
でも、その一試合を成立させるためには、多くの人が動いています。
NZRによると、地域ラグビーでは2万人を超えるマネージャー、ボランティア、運営関係者がゲームを支えています。
役割はクラブによって異なりますが、例えば、
- チームマネージャー
- コーチ
- レフェリー
- グラウンドの管理
- クラブ運営
- クラブハウスやバーの運営
- イベントのサポート
- ジュニアラグビーを支える保護者
- クラブの理事や運営に関わる人
など、さまざまな人が地域のラグビーを支えています。
以前の記事で見たように、ボランティアはClub Rugbyの周辺にいる存在ではありません。
Club Rugbyそのものを動かしている人たちです。
9. ラグビー経験がなくても関われる
「ボランティア」と聞くと、ラグビーの専門知識が必要だと思うかもしれません。
でも、NZRも、ラグビーに関わるために必ずしも経験が必要なわけではないと案内しています。
もちろん、コーチやレフェリーなど、役割によっては研修や資格、必要な手続きがあります。
一方で、クラブにはそれ以外にもさまざまな役割があります。
- クラブ運営
- イベント
- 情報発信
- チームのサポート
- ジュニアラグビーの手伝い
- グラウンドや施設に関わる仕事
どんな人を必要としているかは、クラブによって違います。
だから、「ラグビー経験がないから、自分には何もできない」と最初から考える必要はありません。
気になるクラブがあれば、どんな形で関われるかを聞いてみることも、一つの入口です。
10. 支える側になると違う景色が見える
試合を見る人から、クラブを支える人へ。
その立場が変わると、Club Rugbyの見え方も変わります。
例えば、
- 土曜日の試合までに何が準備されているのか
- 誰が選手を登録しているのか
- 誰がチームへ連絡しているのか
- 誰がジュニアラグビーを運営しているのか
- 誰がクラブのこれからを考えているのか
一つの試合の後ろに、たくさんの人の時間があります。
Club Rugbyを「観戦するスポーツ」として見るだけでは見えなかった世界です。
そして、自分自身もその一部を支える側になる。
それもまた、ニュージーランドのラグビーを深く体験する方法です。
CHAPTER 5|「知る」から「体験する」へ
11. 入口はどこからでもいい
ここまで4つの入口を見てきました。
- PLAY|プレーする
- WATCH|試合を見る
- VISIT|クラブへ行く
- VOLUNTEER|クラブを支える
最初から一つに決める必要はありません。
- 試合を見に行ったことがきっかけで、そのクラブが好きになる
- 子どものラグビーについて行くうちに、クラブの人と知り合う
- 自分でプレーし始め、その後コーチになる
- ボランティアとして関わり始め、クラブが自分の地域コミュニティの一つになっていく
そんな関わり方もあります。
Club Rugbyへの入口と、その後の関わり方は人それぞれです。
12. その場所へ行くと見えてくるもの
このClub Rugbyシリーズでは、ここまでさまざまな角度からニュージーランドの地域ラグビーを見てきました。
- シーズンや大会の仕組み
- 地域による違い
- クラブを動かす人たち
- ボランティア
- クラブハウス
- 地域とのつながり
- クラブの歴史とアイデンティティ
- Women & Girls
- 州代表ラグビーとのつながり
- 自分でプレーする方法
記事を読めば、その仕組みや背景を知ることができます。
でも、Club Rugbyには、文章だけでは伝えきれないものがあります。
- 冬の土曜日のグラウンド
- タッチラインから聞こえる声
- 試合を見ている家族
- 泥のついたブーツ
- 試合後のクラブハウス
- そこで交わされる会話
- 何年もクラブを支えてきた人
- その日初めてクラブへ来た人
そうしたものが一緒になって、Club Rugbyがあります。
だから、Club Rugbyに少しでも興味を持ったら、一度、その場所へ行ってみてください。
13. Club RugbyはNZラグビーへの一つの扉
ニュージーランドラグビーへの入口は、一つではありません。
All Blacksをきっかけに興味を持つ人もいれば、Super Rugby、州代表ラグビー、学校ラグビー、地域のClub Rugbyからこの世界に入る人もいます。
それらは、トップから下へ並ぶ一つの一本道ではありません。
選手、チーム、学校、クラブ、地域、大会、人々がさまざまな形でつながりながら、ニュージーランドのラグビーをつくっています。
その中で、Club Rugbyには一つの大きな特徴があります。
自分からその場所へ行けるほど、距離が近いことです。
- 自分の街にグラウンドがある
- そこにクラブがある
- 週末になれば試合がある
- そこで人と出会うことができる
そして、
- プレーしてもいい
- 見るだけでもいい
- クラブを訪ねてもいい
- 支える側になってもいい
ニュージーランドラグビーを「知る」ことから、自分自身で「体験する」ことへ。
次の週末、まず近くのラグビークラブを一つ探してみる。
そこから、これまで知らなかったニュージーランドラグビーへの新しい扉が開くかもしれません。
