ニュージーランドのラグビーシーズンは、いつ始まって、いつ終わるのでしょうか?
例えば、日本のように “冬” と思っている人も多いかもしれません。
実は、「どのラグビーを見るか」によってシーズンが異なるため、いつからいつまで一概に言うのは非常に難しいと言えます。
この記事では、ニュージーランドの季節とともに一年をたどりながら、いつ、どんなラグビーが行われているのかを分かりやすくお伝えします。
目次
CHAPTER 1|NZのラグビーシーズンはいつ?
2. NZは日本と季節が逆
CHAPTER 2|夏の終わり、トップレベルが動き出す
CHAPTER 3|同じ冬でも、いくつものラグビーが動く
8. Super Rugby Aupiki|女子トップレベルのシーズン
CHAPTER 4|冬から春へ、地域と代表のラグビーへ
10. NPC・Heartland Championshipの季節
11. 学校ラグビーからU18・代表へ
12. NZ代表のシーズンはさらに続く
CHAPTER 5|一年で見るとNZラグビーがもっと分かる
14. 季節が変わると、主役も変わる
最後まで読めば、「NZのラグビーシーズン=冬」だけでは見えてこない、一年を通して主役を変えながら続いていくニュージーランドラグビーの流れが見えてくるでしょう。
0. はじめに
まず結論から言うと、
NZラグビー全体を一年で見てみると、夏の終わりにはスーパーラグビーが始まり、秋から冬にはクラブ、学校、ジュニアが動き、さらに地域代表やNZ代表へと主役を変えながらラグビーが続いていきます。
例えな、2026年のNZラグビーの年間スケジュールをみてみると、以下のとおりです。

※開催時期は大会・地域・年度によって異なります。上図は2026年の情報を参考に、NZラグビーの一年の大きな流れを理解するための目安としてまとめたものです。
CHAPTER 1|NZのラグビーシーズンはいつ?
1. ラグビーは本当に「冬のスポーツ」?
ニュージーランドでラグビーは、基本的には冬のスポーツです。
地域のクラブ、学校、ジュニアなどを見れば、秋から冬にかけて多くのチームがシーズンを迎えます。
子どもたちのJunior Rugbyも、NZRでは4月から9月をシーズンとして案内しています。
冬の土曜日。
地域のグラウンドへ行くと、朝から子どもたちがラグビーをしている。
別のグラウンドでは、学校やクラブの試合も行われている。
こうした風景は、NZのラグビー文化を象徴するものの一つです。
では、
「NZのラグビーシーズン=冬」
と覚えておけばいいのでしょうか。
実は、それだけではNZラグビー全体を捉えられません。
トップレベルまで視野を広げると、ラグビーは冬よりかなり早く始まっています。
2. NZは日本と季節が逆
日本からNZラグビーを見るとき、まず覚えておきたいのが季節です。
ニュージーランドは南半球にあるため、日本とは季節が逆になります。
おおまかに考えると、
- 12〜2月|夏
- 3〜5月|秋
- 6〜8月|冬
- 9〜11月|春
です。
この感覚を持っていると、NZのラグビーカレンダーがかなり理解しやすくなります。
たとえばスーパーラグビー・パシフィックは、2026年には2月13日に開幕しました。
日本の感覚では「2月=冬」ですが、NZではまだ夏の終わりです。
つまりトップレベルでは、
夏が終わるころには、すでに新しいラグビーシーズンが始まっている。
ということになります。
3. 一つの「ラグビーシーズン」があるわけではない
ここが、この記事で最も大切なポイントです。
「ニュージーランドのラグビーシーズンはいつ?」
という質問には、実は一つの答えがありません。
- スーパーラグビーをプレーする選手。
- 地域のクラブでプレーする選手。
- 高校生。
- 小学生。
- 女子トップレベルの選手。
- 地域代表でプレーする選手。
- オールブラックスやBlack FernsなどのNZ代表。
それぞれが同じ時期に、同じ大会を戦っているわけではありません。
シーズンの始まりも、終わりも違います。
それぞれのカレンダーを重ねてみると、
NZラグビーは一つのシーズンで動いているのではなく、いくつものシーズンが重なり、季節とともに主役を変えながら一年をつくっている
ことが見えてきます。
CHAPTER 2|夏の終わり、トップレベルが動き出す
4. 2月|Super Rugby Pacificが始まる
一年の早い時期から動き始めるのが、スーパーラグビー・パシフィックです。
2026年大会は2月13日に開幕しました。
- Blues
- Chiefs
- Hurricanes
- Crusaders。
- Highlanders
ニュージーランドの5チームをはじめ、オーストラリアや太平洋地域のチームが参加するトップレベルの大会です。
NZではまだ夏の終わり。
地域の冬のラグビーシーズンが本格化するより前に、プロの世界ではすでにシーズンが始まっています。
そして大会は秋を越え、冬へ向かって進んでいきます。
この時間のずれを知るだけでも、
「NZラグビー=冬だけ」
というイメージは少し変わってきます。
5. 秋|クラブ・学校・ジュニアもシーズンへ
季節が夏から秋へ変わっていくと、NZラグビーの景色も変わってきます。
トップレベルではスーパーラグビーが続いています。
その一方で、地域ではクラブ、学校、ジュニアなどのラグビーが動き始めます。
子どもたちのJunior Rugbyは、NZRでは4月から9月のシーズンです。
学校やクラブの具体的な日程は地域や大会によって異なりますが、秋から冬へ向かうにつれて各地のグラウンドが本格的に動き始めます。
ここからNZラグビーは、
「テレビや大きなスタジアムで見るもの」
だけではなく、
「自分たちの学校や地域でプレーするもの」
として一気に広がっていきます。
6. 冬|NZの週末がラグビーで埋まっていく
- 6月
- 7月
- 8月
ニュージーランドが冬を迎えるころ、ラグビーは地域の日常の中に深く入っていきます。
- 子どもたちの試合
- 学校のチーム
- First XV(学校のトップチーム)
- 地域のクラブ
- 女子チーム
さまざまな年代、レベルの選手たちが、それぞれの大会を戦っています。
もちろん、すべての地域で同じ日程、同じ形で行われるわけではありません。
しかしNZラグビーを「文化」として理解するなら、この時期の週末はとても重要です。
トップレベルの試合だけを追っていると見えにくい、
家族、学校、クラブ、地域の人たちによって支えられているラグビー
が最も見えやすい季節だからです。
ラグビーがNZ社会の中でどんな場所を占めているのか。
それを知りたいなら、冬の地域のグラウンドを見ると、また違ったNZラグビーが見えてきます。
CHAPTER 3|同じ冬でも、いくつものラグビーが動く
7. Super Rugbyが終わるころ、次の舞台へ
スーパーラグビーのシーズンが終わる。
すると、
「NZのトップレベルのラグビーも、これでしばらく休みかな」
と思うかもしれません。
でも、実際にはそう単純ではありません。
NZラグビーでは、一つの大会が終わるころに別の大会が動き始めます。
一部の選手は、次の代表活動へ。
地域ではクラブや学校のシーズンが続いている。
そして年の後半へ向かうと、Provincial Rugby(各地域の代表チームによるラグビー)の存在感も大きくなっていきます。
つまりスーパーラグビーの終了は、
NZラグビーシーズンの終了ではなく、主役が入れ替わるタイミングの一つ。
と考えた方が、実際の姿に近いでしょう。
8. Super Rugby Aupiki|女子トップレベルのシーズン
一年のカレンダーを見るとき、男子ラグビーだけを並べるとNZラグビーの全体像を見落としてしまいます。
女子トップレベルにも、独自のシーズンがあります。
ニュージーランド女子のトップレベル大会がSuper Rugby Aupikiです。
2026年大会は6月13日に開幕しました。
このとき、スーパーラグビー・パシフィックはまだFinals Seriesの途中です。
つまり、男子トップレベルの大会が終盤を迎えるころに、女子トップレベルのシーズンも動き始めます。
さらにその先にはBlack Fernsなど、代表ラグビーの世界があります。
一年を横に並べて見ると、
男子のトップ大会が終わったら、トップレベルのNZラグビーが終わる
わけではないことが分かります。
違う大会、違うチーム、違う選手たちへ主役が移っていくのです。
9. クラブ・学校・地域ラグビーはそれぞれ進む
同じ冬でも、NZ各地では異なるラグビーが同時に進んでいます。
- ある場所ではクラブの重要な試合
- 別の場所では高校の大会
- 朝には子どもたちのJunior Rugby
- そしてトップレベルでは別の大会や代表活動
これらは、すべてが一つの大会から順番に枝分かれしているわけではありません。
それぞれに大会があり、日程があり、目標があります。
もちろん選手育成という面では、互いにつながっている部分もあります。
学校から年代別や地域の選抜環境へ。
クラブから州代表のラグビーへ。
そこからさらに高いレベルへ進む選手もいます。
つまり冬のNZでは、クラブ、学校、ジュニア、トップレベルなど、異なるラグビーの時間が同時に流れています。
これが、NZの冬をラグビーの季節として見るときの面白さの一つです。
CHAPTER 4|冬から春へ、地域と代表のラグビーへ
10. NPC・Heartland Championshipの季節
年の後半へ入ると、NZラグビーでは地域代表の存在感が大きくなります。
2026年はNPCが7月31日、Heartland Championshipが8月15日に開幕しました。
NZの季節でいえば冬に始まり、春へ向かって大会が進んでいきます。
その中心にあるのが、
NPC(National Provincial Championship)
と、
Heartland Championship
です。
スーパーラグビーではBluesやChiefs、Crusadersなどのチームを応援していた人が、今度はAuckland、Waikato、Canterbury、Otagoなど、それぞれの地域代表を見る。
ここではフランチャイズではなく、地域が前面に出てきます。
そして地域同士の歴史やライバル関係、地元への誇りが試合に重なります。
つまりNZラグビーの一年は、
Super Rugby → Provincial Rugby
と単純に大会名が変わるだけではありません。
ラグビーを見る「単位」そのものが、
フランチャイズから地域へ
変わっていく時期でもあります。
11. 学校ラグビーからU18・代表へ
学校ラグビーも、学校の大会が終わればすべて終わりというわけではありません。
シーズンの先には、選手によって次の機会があります。
- 地域や年代別の選考
- U18
- 育成プログラム
- さらに上のレベルへ進むための機会
2026年にはNZRのSecondary Schools / U18 Pathways Programmeも9月22日から10月5日に組まれています。
つまり学校のシーズンを一年の終点として見るのではなく、
学校でのシーズンの先に、次のラグビーへ進む選手たちがいる。
と見ることができます。
これはNZの選手育成が、一本の一本道ではなく複数の環境がつながっていることとも関係しています。
12. NZ代表のシーズンはさらに続く
地域のラグビーが年後半へ進んでいく一方、NZ代表の世界も動いています。
- オールブラックス
- Black Ferns
- All Blacks Sevens
- Black Ferns Sevens
- Māori All Blacks
- All Blacks XV
- 年代別代表
代表によって大会や活動時期は異なるため、「NZ代表のシーズン」を一つの日程で表すことはできません。
ただ、一年全体を見れば分かることがあります。
国内の一つの大会が終わっても、NZラグビーそのものが終わるわけではない。
- 地域から代表へ
- 国内から海外へ
- 15人制からセブンズへ
視点を動かしていけば、その先にも別のラグビーがあります。
CHAPTER 5|一年で見るとNZラグビーがもっと分かる
13. 「今NZで何のラグビーが見られる?」を考える
NZラグビーの年間カレンダーを知ると、実用的なメリットもあります。
たとえばニュージーランドを訪れるとき。
「ラグビーを見たい」
だけではなく、
この時期には、どんなラグビーが行われているだろう?
と考えられるようになります。
夏の終わりから冬にかけてはスーパーラグビー。
冬ならクラブ、学校、ジュニアなど地域のラグビー。
年後半ならNPCやHeartland Championship。
時期によってはNZ代表の試合もあります。
もちろん、毎年の日程は変わります。
だからこそ、
大会名だけではなく、NZラグビーの一年の流れを知っておく
ことに意味があります。
観戦旅行だけでなく、ラグビー留学や現地でクラブを訪ねたい人にとっても、この感覚は役立ちます。
14. 季節が変わると、主役も変わる
NZラグビーの一年を眺めてみると、面白いことに気づきます。
一年中、同じチーム、同じ大会が中心にあるわけではありません。
夏の終わりにはトップレベルのシーズンが始まり、秋から冬には地域のグラウンドが動き出す。
そして年の後半には、Provincial Rugbyや代表ラグビーへと視線が移っていきます。
季節が変わると、NZラグビーの主役も変わる。
これが、一年という時間軸からNZラグビーを見る面白さです。
15. NZラグビーは一年の中で主役を変えながら続いていく
ニュージーランドのラグビーは、いつがシーズンなのか。
最初の質問に戻ってみましょう。
地域のクラブや学校、ジュニアを考えれば、やはり秋から冬が大きな中心です。
ラグビーが「冬のスポーツ」であること自体が間違っているわけではありません。
でも、そこから視野を広げてみます。
夏の終わりにはスーパーラグビーが始まる。
秋から冬にはクラブ、学校、ジュニアが動く。
女子トップレベルの大会もある。
年後半には地域代表が戦う。
さらにその先にはNZ代表のラグビーがある。
それぞれのシーズンを重ねてみると、一つの大きな流れが見えてきます。
NZラグビーは、一つのシーズンで動いているのではありません。いくつものラグビーが主役を変えながら、一年をつないでいます。
だから、
「ニュージーランドのラグビーシーズンはいつ?」
という問いへの答えは、一つの月から一つの月までではありません。
冬を中心にしながら、その前にも、その後にも、NZラグビーのさまざまな舞台が動いています。
そして一年の流れが見えるようになると、
「今、何を見ると面白いのか」
も少しずつ見えてくるでしょう。
NZラグビーの一年を知ること。
そこから、ニュージーランドラグビーをもっと知る旅が始まります。
