NZのスクールラグビーを見ていると、U15、Year 9/10、Restricted、1A、1st XVなど、いろいろな名前が出てきます。
初心者には少し分かりにくいのですが、これらは全部同じ種類のカテゴリーではありません。
年齢、学校Year、体重などの参加条件、大会内の区分、学校内のチーム位置など、違う基準で名前がついています。
この記事では、NZのスクールラグビーに出てくる代表的なカテゴリー名を、初心者向けに一つずつ見ていきます。
目次
CHAPTER 1|まず「カテゴリー」の考え方を知る
CHAPTER 2|年齢と学校Yearで分けるカテゴリー
CHAPTER 3|参加条件や大会区分で分けるカテゴリー
CHAPTER 4|1st XVはカテゴリー名とは少し違う
12. 大会ごとにルールは違う
この記事を最後まで読むと、NZのスクールラグビーで使われるカテゴリー名を見たときに、「何を基準に分けているのか」が分かるようになります。
CHAPTER 1|まず「カテゴリー」の考え方を知る
1. NZでは「Grade」と呼ぶことがある
NZの学校ラグビーでは、このようなカテゴリーをGradeと呼ぶことがあります。
ただし日本語で「グレード」と書くと、成績やレベルのように聞こえるため、この記事では基本的にカテゴリーと表記します。
例えば、次のような名前があります。
- U15
- Year 9/10
- Restricted
- 1A
- Premiership
これらは、ラグビー大会の中で使われるカテゴリー名や区分です。
ただし、それぞれが表しているものは同じではありません。
2. カテゴリーは年齢だけで決まらない
NZのスクールラグビーのカテゴリーを見ると、いくつかの分け方があります。
- 年齢
- 学校Year
- 体重などの参加条件
- 大会内のレベルや区分
- 学校内でのチームの位置づけ
つまり、U15、Year 9/10、U55kg、Restricted、1A、1st XVを同じ種類のカテゴリーとして考えると、分かりにくくなります。
重要なのは、「この名前は何を基準にしているのか」を見ることです。
3. U15・1A・1st XVは別の意味
初心者向けに、最初に全体を並べると次のようになります。
| 表記例 | 主に何を表す? | 初心者向けの理解 |
|---|---|---|
| U15 / U16 / U18 | 年齢 | Under 15などの年代カテゴリー |
| Year 9/10 | 学年 | NZのSchool Yearを基準にしたカテゴリー |
| U55kg / U75kg | 体重条件 | 体重制限カテゴリー |
| Restricted | 参加条件 | 条件付きカテゴリー。条件は大会ごとに確認 |
| 1A / Premiership | 大会区分 | 上位Competitionや大会内の区分など |
| 1st XV | 学校内のチーム位置 | 原則として学校のトップチーム |
この表を頭に入れておくと、NZの学校ラグビーの大会表がかなり読みやすくなります。
CHAPTER 2|年齢と学校Yearで分けるカテゴリー
4. U15・U16・U18とは?
U15のUは、Underの意味です。
- U15 = Under 15
- U16 = Under 16
- U18 = Under 18
ただし、実際にどのカテゴリーでプレーするかは、名称だけではなく、NZRのAge Band Policyや各大会の規定によって決まります。
そのため、U15という名前だけを見て、単純に「15歳の選手が入るカテゴリー」と考えるのは正確ではありません。
5. 「U15=15歳」ではない
例えば2026年のNZR男子Age Bandでは、4月1日時点の年齢について、次のカテゴリーがBest Practiceとされています。
| 4月1日時点の年齢 | Best Practice |
|---|---|
| 13歳 | U14 |
| 14歳 | U15 |
| 15歳 | U16 |
| 16歳 | U17 |
| 17歳 | U18 |
| 18歳 | U19 / Senior Rugby |
つまり、4月1日時点で14歳の選手なら、U15が基本となるカテゴリーです。
U15はUnder 15という名称ですが、実際の参加資格はAge Band PolicyとCompetition Rulesで決まります。
また、基本となるAge Bandがあっても、条件によって一つ上の年代でプレーできる場合があります。
「U15=15歳」ではなく、「Under 15を基準にしたAge Bandの一つ」と理解すると分かりやすくなります。
6. Year 9/10は学校Yearを表す
一方で、Year 9/10のような表記は、年齢ではなく学校Yearを基準にしています。
例えばカンタベリーでは、次のようなカテゴリーがあります。
- Year 9/10
- Year 11/12/13
日本の学校制度におおまかに当てはめると、次のようなイメージです。
- Year 9 ≒ 中学2年頃
- Year 10 ≒ 中学3年頃
- Year 11 ≒ 高校1年頃
- Year 12 ≒ 高校2年頃
- Year 13 ≒ 高校3年頃
ただし、日本とNZでは学年開始時期や誕生日の区切りが違うため、完全に一対一で一致するわけではありません。
7. 16〜18歳頃はSenior Rugbyとの境目
ティーンエイジャー年代の後半になると、Age Grade RugbyだけでなくSenior Rugbyとの重なりも出てきます。
NZRでは、18歳未満の選手がSenior Rugbyでプレーする場合について、別のPolicyを設けています。
16歳以上になれば、条件によってSenior Rugbyへの参加を申請できる場合がありますが、16歳になれば自動的にSenior Rugbyへ移るわけではありません。
安全面の確認や必要な手続き、保護者・GuardianのConsentなどが関係します。
そのため、U17、U18、U19、Senior Rugbyは、完全に一本線で切り替わるわけではありません。
16〜18歳頃は、Teenage RugbyとSenior Rugbyが少しずつ重なり始める年代と考えると分かりやすいです。
CHAPTER 3|参加条件や大会区分で分けるカテゴリー
8. Restrictedとは?
NZのスクールラグビーでは、Restrictedという言葉が使われることがあります。
これは基本的に、Restricted(参加条件付き)カテゴリーと考えるのが適切です。
重要なのは、
Restricted = 必ず体重制限、ではない。
という点です。
どのような条件があるかは、その地域や大会のCompetition Rulesによって異なります。
そのため、Restrictedという名前だけを見て、全国一律の意味だと考えない方が安全です。
9. Weight Restrictedとは?
一方で、体重条件がはっきり示されているカテゴリーもあります。
例えばカンタベリーでは、
- Year 9/10 U55kg
- Year 11/12/13 U75kg
というカテゴリーがあります。
これは、体重制限カテゴリー(Weight Restricted)です。
この場合は、
- 学校Year
- 体重条件
という2つの基準が組み合わされています。
例えばYear 9/10 U55kgなら、Year 9または10の選手を対象にし、さらに体重条件があるカテゴリーという意味になります。
こうしたカテゴリーでは、年齢や学年だけでなく、身体的な条件も参加区分の一つとして使われています。
10. 1A・Premiershipとは?
1AやPremiershipは、U15のような年齢カテゴリーではありません。
主に、大会内のレベル、区分、または上位Competitionの名称として使われます。
例えばオークランドでは、1Aという上位のSecondary School Competitionがあります。
一方、他地域ではPremiershipやPremierといった名称が使われることがあります。
つまり、
- U15 → 年齢
- 1A / Premiership → 大会側の区分やCompetition名
という違いです。
同じ選手について、あるAge Bandに属しながら上位Competitionに参加する、というように、複数の分類が重なることもあります。
CHAPTER 4|1st XVはカテゴリー名とは少し違う
11. 1st XVとは学校のトップチーム
1st XVも、U15や1Aとは少し違います。
1st XVは原則として、その学校のトップラグビーチームを意味します。
ここでのXVは15人制ラグビーを表します。
ただし、実際のチームは15人ちょうどではなく、試合に備えたSquadとして複数の選手で構成されます。
そのため、
1st XV = 15人だけのチーム、という意味ではありません。
また、1st XVが出場する大会に1AやPremiershipという名前がつくこともあります。
- 1st XV → 学校内でのチームの位置づけ
- 1A / Premiership → 大会側の区分やCompetition名
と考えると分かりやすくなります。
1st XVがNZの学校ラグビーでなぜ特別な存在なのかは、次の記事で詳しく見ていきます。
12. 大会ごとにルールは違う
最後に、最も大切な注意点があります。
NZの学校ラグビーでは、全国共通のAge Band Policyが土台になりますが、実際の大会にはそれぞれ独自のCompetition Rulesがあります。
そのため、
- U15
- Restricted
- Weight Restricted
- Premiership
- 1A
といった名前があっても、細かな参加条件まで全国で完全に同じとは限りません。
実際にチームへ参加するときには、その地域、その大会、その年度の最新ルールを確認することが重要です。
カテゴリー名を見る → 何を基準にしているかを確認する → 必要なら最新のCompetition Rulesを見る
この順番で考えると、NZのスクールラグビーがかなり分かりやすくなります。
まとめ|カテゴリー名の「基準」を見る
NZのスクールラグビーでは、カテゴリーが年齢だけで決まるわけではありません。
- U15・U16 → 年齢
- Year 9/10 → 学校Year
- U55kg・U75kg → 体重条件
- Restricted → 参加条件
- 1A・Premiership → 大会区分
- 1st XV → 学校内のトップチーム
というように、違う基準が組み合わされています。
だからこそ、U15、Restricted、1A、1st XVをすべて同じ種類の「レベル」と考えないことが大切です。
「この名前は、何を基準にした分類なのか?」
まずそこを見るだけで、NZのスクールラグビーの大会表やチーム構造がずっと読みやすくなります。
そして次に知りたくなるのが、「では、その中でも1st XVはなぜ特別なのか?」という点です。
次の記事では、NZのスクールラグビーを象徴する存在、1st XVの意味と位置づけを詳しく見ていきます。
